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活動報告

平成24年度下半期の著作権侵害対策支援の状況について

平成25年5月22日

一般社団法人 コンピュータソフトウェア著作権協会 (ACCS)

一般社団法人コンピュータソフトウェア著作権協会は、平成24年度下半期の著作権侵害対策支援活動の状況について取りまとめました。

Ⅰ.平成24年度上半期の著作権侵害対策支援の概況

平成24年度下半期のACCSが支援・協力を行った著作権侵害事件についての概況は以下の通り。

①刑事事件への支援について、刑事摘発が行われた件数は26件で、平成23年度下半期(44件)と比べると18件の減少であったが、平成22年度下半期(24件)と比べるとほぼ同水準であった。
②著作権侵害を受けたコンテンツのジャンルは多岐にわたっており、態様としては平成24年度上半期と同様、ファイル共有ソフトの悪用による無許諾アップロードや、インターネットオークションの悪用による海賊版販売が多数を占めた。
なお、キャラクター等にかかる著作権侵害品に対する刑事支援も行った。
③著作権侵害対策に伴う啓発活動として全国の警察と共同して侵害防止イベントを開催し、広く普及・啓発活動を行った。
④組織内におけるソフトウェアの不正コピーに関して、平成24年7月1日より引き続き「組織内不正コピー防止キャンペーン」を実施した。なお、侵害情報提供数は62件。ACCS会員企業からの報告によると、平成10年度以来の和解金総額の累計は約102億8千万円となった。

Ⅱ.資料

1.刑事事件支援活動
(1)総件数
平成24年度下半期に捜査協力して刑事摘発が行われた事案は26件(広報対象分のみ)となった。侵害形態の内訳は以下のとおり。 

侵害形態 件数(前年度下半期)ジャンル
ファイル共有ソフト「Share」 11件(28件)ゲームソフト、アニメーション、出版、映像作品
ファイル共有ソフト「Cabos」 1件(0件)教材
ファイル共有ソフト「Perfect Dark」 2件(0件)アニメーション、出版
ファイル共有ソフト「WinMX」 3件(0件)ゲームソフト
ストレージサーバー悪用 2件(1件)アニメーション
海賊版販売 6件(12件)ビジネスソフト、出版、映像作品、パチスロ
違法配信 1件(0件)パチスロ
その他 0件(3件)
合計 26件(44件)

※平成23年度下半期の(その他)はファイル共有ソフト「BitTorrent」、動画投稿サイト、ナビゲーションソフト更新代行

(2)コンテンツのジャンル
ジャンル(業界)、コンテンツ別の内訳は以下のとおりである(1事件での重複を含む)。

ジャンルコンテンツ件数(前年度下半期)態様
ビジネスソフトビジネスソフト3件(11件)海賊版販売
エンターテインメントゲームソフト4件(6件)ファイル共有ソフト「Share」、「Perfect Dark」、「WinMX」
アニメーション5件(15件)ファイル共有ソフト「Share」、ストレージサーバー悪用
出版7件(6件)ファイル共有ソフト「Share」、「Perfect Dark」、海賊版販売
映像作品5件(4件)ファイル共有ソフト「Share」、海賊版販売
教材1件(2件)ファイル共有ソフト「Cabos」
パチスロ2件(0件)海賊版販売、違法配信
ナビゲーションソフトナビゲーションソフト0件(4件)
合計27件(48件)

(3)平成24年度下半期の刑事事件の特徴
①ファイル共有ソフトを悪用した著作権侵害事件が全体の多数を占めた。また、悪用されたファイル共有ソフトの種類も増加し、Shareに加えて「Cabos」「Perfect Dark」「WinMX」の悪用による著作権侵害が摘発された。

 ※Cabosを通じて英語教材をアップロード、男性を送致(平成24年10月15日)
 ※WinMXを通じたゲームの違法アップロード、3名逮捕(平成24年10月16日)
 ※ファイル共有ソフト等を使用した著作権法違反事件全国集中一斉取締りの実施について(平成25年2月22日)

②海賊版販売について
 海賊版の販売については著作物そのものの複製物に加え、写真の著作物を権利者に無断で抱き枕カバーや壁掛け時計などに加工改変した無許諾キャラクターグッズに対する摘発が行われた。

 ※AKBメンバーの無許諾抱き枕カバーを販売、男性を送致(平成24年11月1日)
 ※タレント写真が無断複製された壁掛け時計を販売、男性を送致(平成24年11月19日)

(4)著作権侵害対策に伴う啓発活動
 著作権侵害などインターネットを悪用したサイバー犯罪について、一般市民にその実態を知ってもらうとともに、身近にある著作物をはじめとした知的財産権の保護を考えるきっかけ作りを目的としたイベントを捜査機関と共同で開催した。平成24年度は愛知県、千葉県、福岡県でのイベントを警察と共催し、京都府(近畿管区警察局)、奈良県の警察主催のイベントに参加した。

 ※車両盗難防止キャンペーンを開催(平成24年10月5日)

2.組織内におけるソフトウェアの不正コピー防止
 ACCSでは不正コピーに関する情報受付窓口を設置し情報の受付を行っており、平成24年度下半期の組織内におけるソフトウェアの不正コピーに関する情報提供数は62件であった。また、ACCS会員企業からの報告によると情報提供をもとに会員が和解を行った件数は15件、平成10年度以来の和解金総額の累計は約102億8千万円となった。
 なお、上半期から引き続き「組織内不正コピー防止キャンペーン」を実施し、民間企業に対してソフトウェア管理の再点検を呼びかけるダイレクトメールを送付した。

 ※和解金1億円、証拠保全手続きを経てサーバー運用会社と初の和解(平成24年10月31日)
 ※全国の民間企業にソフトウェア管理状況の再点検を呼び掛け(平成24年12月18日)

以上 

本ニュースリリースに関するお問い合わせ:

(一社)コンピュータソフトウェア著作権協会(ACCS)

広報担当 太田
TEL:03-5976-5175 E-mail:accsnews@accsjp.or.jp

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