1. TOP
  2. 活動報告
  3. 平成27年度の著作権侵害対策支援の状況について

活動報告

平成27年度の著作権侵害対策支援の状況について

平成28年5月26日

一般社団法人 コンピュータソフトウェア著作権協会 (ACCS)

 一般社団法人コンピュータソフトウェア著作権協会は、平成27年度の著作権侵害対策支援活動の状況について取りまとめました。

I.平成27年度の著作権侵害対策支援の概況

①昨年度に引き続き、著作権侵害防止のための啓発活動を重点的に実施した。平成27年度も、警察と共同した防犯イベントを全国規模で開催し、北海道警や青森県警、千葉県警などと共同で11回イベントを開催した。また、東京税関とも共同でイベントを開催した。
②会員が被害を受けた著作権侵害事件への支援について、ACCSが捜査に協力して刑事摘発が行われた件数は58件で、平成26年度と同数であった。 また、ACCS会員外の企業の侵害事案への支援も実施した。
③著作権侵害の「場」は、ファイル共有ソフトの悪用による無許諾アップロードや、インターネットオークションの悪用による海賊版販売が多数を占めたほか、発売前のマンガ雑誌の無断複製やアニメ作品の無許諾配信に対する摘発なども行われた。
④組織内におけるソフトウェアの不正コピーに関しての情報提供を受け付けたほか、ソフトウェア管理に関するセミナーを開催した。

II.資料

1.著作権侵害防止のための啓発活動
著作権侵害などインターネットを悪用したサイバー犯罪について、一般市民にその実態を知ってもらい被害の防止を図るとともに、著作物をはじめとした知的財産権の保護を考えるきっかけ作りを目的としたイベントを北海道警察、江別警察署、中標津警察署、青森県警察、青森警察署、千葉県警察、船橋警察署、愛知県豊橋警察署、安城警察署、京都府警察、奈良県警察と共同で開催した。また、東京税関とは、「ニセモノ上陸阻止キャンペーン」を実施した。

 ※平成27年度の情報安全教育普及キャンペーンの実施について

2.刑事事件支援活動
(1)事案数
平成27年度に捜査協力して刑事摘発について、33回、事案につき事件リリースを行った。また、事件リリースは実施しなかったものの、22事案の著作権侵害事件について捜査協力し、刑事摘発が行われた。

 ※2015(平成27)年度の刑事事件一覧

 ※リリース未実施事件一覧

(2)侵害事案数
上記各事案における侵害形態の内訳は以下のとおり。(1事件での重複含む)

態様 事案数(前年度)ジャンル
ファイル共有ソフト「Share」 20(19)アニメーション、出版(コミック等)
ファイル共有ソフト「Share」以外 9(5)アニメーション、出版、語学教材
海賊版販売 16(18)ゲームソフト、ビジネスソフト、カーナビソフト、アニメーション、語学教材
動画投稿サイト 2(4)アニメーション
ストレージサーバー 6(4)ビジネスソフト、地図ソフト
海賊版ソフト業務使用 3(8)ビジネスソフト
その他 2(0)自動車部品ほか
合計 58(58)

(3)平成27年度の刑事事件の特徴
①ファイル共有ソフトを「Share」を悪用した著作権侵害事件と海賊版販売で全体の過半数を占めた。
 ファイル共有ソフトの「Share」は、依然として著作権侵害の場として使われており、平成28年2月16日から18日にかけて、全国の29府県警察において、ファイル共有ソフトを使用した著作権法違反事件の一斉集中取締りが行われた。また、刑事摘発に加え、当協会も加盟する「ファイル共有ソフトを悪用した著作権侵害対策協議会」を通じてファイル共有ソフトユーザーに対する啓発メールの送付活動などを行っている。
 海賊版販売では、インターネットオークションの落札者に海賊版を送付する方法に加え、落札者に海賊版ファイルの蔵置場所のURLを伝え、ダウンロードさせる方法での出品も見られた。

 ※ファイル共有ソフト等を使用した著作権法違反事件の一斉集中取締りの実施について(2月23日リリース)
 ※ビジネスソフトの海賊版販売、男性を逮捕(5月27日リリース)
 ※以前に海賊版販売も、ソフトを無断アップロードした男性を送致(11月24日リリース)

②発売前の雑誌記事のアップロード
 平成27年11月、発売前の漫画雑誌掲載の作品をデジタル化し、インターネットのWebサイトにて公開しようとサーバーにアップロードした男性らが摘発されました。本件では、複製権ならびに公衆送信権侵害に加えて、平成27年1月1日より施行された改正著作権法で整備された電子出版権(著作権法80条1項2号)侵害として初の事件となりました。

 ※発売前の漫画雑誌をアップロード、著作権侵害と初の「電子出版権侵害」で逮捕(第一報)
(11月13日リリース)
 ※発売前の漫画雑誌をアップロード・著作権侵害と電子出版権侵害で逮捕(第二報)
(11月18日リリース)
 ※発売前の漫画雑誌をアップロード・著作権侵害と電子出版権侵害で再逮捕(第三報)
(12月3日リリース)
 ※発売前の漫画雑誌をスキャン・著作権侵害で再逮捕(第四報)
(12月4日リリース)

2.組織内におけるソフトウェアの不正コピー防止
 ACCSでは不正コピーに関する情報受付窓口を設置し情報の受付を行っており、平成27年度の組織内におけるソフトウェアの不正コピーに関する情報提供数は86件であった。また、ACCS会員企業からの報告によると情報提供をもとに会員が和解を行った件数は23件、平成10年度以来の和解金総額の累計は約108億9,700万円となった。
また、7月には、組織内におけるソフトウェアの不正コピー防止のためのソフトウェア管理セミナーを実施した。  

 ※「2015年度ACCSソフトウェア管理セミナー」を開催(7月9日開催)

以上 

本ニュースリリースに関するお問い合わせ:

(一社)コンピュータソフトウェア著作権協会(ACCS)

広報担当 太田
TEL:03-5976-5175 E-mail:accsnews@accsjp.or.jp

一覧を見る


ページTOPへもどる