日本最大級の出版海賊サイト「はるか夢の址」を通じたアップロード、9名逮捕
平成29年10月31日
9府県警察合同捜査本部(大阪府警察、埼玉県警察、千葉県警察、神奈川県警察、新潟県警察、岡山県警察、香川県警察、愛媛県警察、福岡県警察)は、平成29年10月31日、日本最大級の海賊サイトとされる「はるか夢の址」を通じて漫画作品を権利者に無断で、共謀の上公開していたとして、アップロード者およびサイト運営者ら9名を著作権法違反の疑いで逮捕しました。
なお、本サイトをめぐっては、本年7月19日、合同捜査本部により関係先の家宅捜索が行われていたもので、今回9名の逮捕に至りましたが、今後もその他被疑者の立件に向けて捜査が継続される見込みです。
「はるか夢の址」は、あらゆる漫画や雑誌などの出版著作物が違法にアップロードされたファイルを紹介する日本最大級のリーチサイトとされ、「はるか夢の址」を管理する「紅籍会メンバー」を含めその関与者は相当数にのぼり、日本最大の出版海賊組織と目されています。今回の逮捕は本サイトで紹介された著作物ファイルのアップロードにつき摘発がなされたものです。
ACCSの調査では、マンガについて直近1年間(平成28年7月から平成29年6月)、本サイトを通じてダウンロードされたと推定されるデータをもとに算定した被害額は約731億円にのぼります。このように極めて悪質な著作権侵害行為は到底看過できぬものであり、侵害行為者に対する逮捕が行われたことは出版業界ならびにコンテンツ業界において、著作物の適正流通の点でも大きな進展であると受け止めています。
ACCSでは複数の同種サイトについても把握・確認しており、今後も会員社とともに、悪質な著作権侵害行為に対しては断固たる措置を講じるとともに、著作物の適切な利用のための普及啓発活動を通じて、著作権が尊重される社会の実現に向けて活動を進めてまいります。
【6社共同コメント】
著者が心血を注いで作り上げた出版コンテンツを預かる出版社として、今回のように悪質サイトを通じて多数の作品が無断配信されていた事実は絶対に看過することができず、(株)KADOKAWA、(株)講談社、(株)集英社、(株)小学館、(株)スクウェア・エニックス、(株)白泉社の6社は、ACCSと連携・共同して対応を行って参りました。
今般、本件容疑者らの逮捕に至ったことはひとまず安堵しておりますが、残念ながら本件類似の著作権侵害行為は依然多く行われているのが実情です。同種サイトへの対策をより効果的に実施するためにも、今後の捜査を通じて、違法ファイルが組織的にやり取りされる仕組み・収益構造といった全容が解明されることを強く期待します。
そして、今後も侵害行為者らに対しては刑事告訴など断固たる姿勢で対応して参ります。
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