公判中に海賊版販売を再開、執行猶予中の男性を送致
平成22年7月27日
茨城県警生活環境課と古河署は平成22年7月26日、自らが開設したWebサイトを通じ、権利者に無断で複製したコンピュータソフトやゲームソフトを販売していた横浜市鶴見区の会社員男性(30歳)を著作権法違反の疑いで逮捕し、27日、水戸地検下妻支部に送致しました。
男性は、平成22年3月下旬、マイクロソフトコーポレーションが著作権を有する「Microsoft Windows 7 Ultimate (32ビット版)」、任天堂(株)が著作権を有する「スーパーマリオワールド」ほか4タイトルを無断で複製したDVD-R計2枚を、東京都の男性に対し、計9,200円で販売していました。
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また、男性は、平成22年3月下旬ごろから7月下旬ごろまでの間、マイクロソフトコーポレーションが著作権を有する「Windows 7 ultimate(32ビット版)」、(株)ジャストシステムが著作権を有する「ATOK 2010 for Windowsプレミアム」を無断で複製したDVD-R計3枚を、福島県会津若松市の男性他1人に対し販売していた事実と、同2種類のソフトウェアと、任天堂(株)が著作権を有する「スーパーマリオワールド」ほか4タイトルについて、権利者に無断で複製されたものと知りながら、頒布の申し出を行ったとし、著作権法違反の疑いで、平成22年9月14日、水戸地検下妻支部に追送致されました。
海賊版の頒布を申し出る行為(いわゆる広告行為)については、平成22年1月1日に施行された改正著作権法で違法と規定されましたが、同罪が適用されるのは今回が初めてです。
なお男性は、海賊版販売で得た代金を架空名義の銀行口座に振り込み送金させて、犯罪収益の取得について事実を仮装したとして、組織的な犯罪の処罰および犯罪収益の規制等に関する法律違反の疑いでも送致されています。
※下線部分は、平成22年9月14日追記
特記事項 | 男性は、平成19年10月31日に同様の著作権侵害事件で北海道厚別署に逮捕されたが、保釈された後、公判中であった同年12月頃に海賊版の販売を再開していた。 |
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公判中、男性は、告訴していたマイクロソフト(株)と(株)ジャストシステムに対し、平成20月1月25日付で二度と海賊版販売はしないなどという内容の謝罪文を提出しているが、その間にも海賊版販売を継続していた。 | |
男性は、平成20年3月7日、懲役1年6月(執行猶予3年)・罰金100万円の判決を言い渡されている。 | |
販売の特徴 | 男性は、「TUNEMAC」という名称のWebサイトを立ち上げ、199種類の海賊版を販売していた。Macintosh用ソフトを中心とした品揃えや、「商品は全て白無地のCDまたはDVDとシリアルナンバーのみとなります。」などの注意事項を掲載するなど、以前と同様の方法で海賊版を販売していた。 |
販売価格 | 男性が8,000円で販売していた「Microsoft Windows 7 Ultimate (32ビット版)」の正規品価格は、42,000円(税込)。 日本で発売されたスーパーファミコン全1681タイトルが、セットで2,000円で販売されていた。 また、合計金額が 8,000円を超えた場合は10%割引していた。 |
売上・期間 | 警察の調べによると、男性は、約2年8ヶ月の間に、約2,800万円を売り上げていた。 |
端緒 | ACCSが男性の出品を確認し、著作権者に連絡の上、茨城県警へ相談した。 |
家宅捜索 | 逮捕同日行われた男性の自宅や会社の家宅捜索では、パソコン4台、ハードディスク、iPad2台、空のDVD-R約100枚などが押収されている。 押収物の写真 |
動機 | 警察の調べによると、男性は借金返済のために海賊版を販売していたことを供述している。 |
鑑定及び告訴 | マイクロソフトコーポレーション(マイクロソフト(株))、任天堂(株)、 (株)ジャストシステム |
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