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著作権侵害事件

海賊版製造「工場」を持ち、警告後も販売を続けた男性逮捕

平成18年10月19日

警視庁生活経済課と本所署は平成18年10月17日、ヤフーオークションや自作のホームページを悪用し、権利者に無断で複製したコンピュータソフトを販売していた大阪府吹田市の無職男性(35歳)を、著作権法違反の疑いで逮捕し、19日に東京地検に送致しました。

逮捕同日に行われた家宅捜索で、男性は、(株)ジャストシステムが著作権を有するコンピュータソフト「ATOK 2006 for Windows [電子辞典セット]」を無断で複製したCD-R2枚を、大阪府吹田市内の倉庫に、販売する目的で所持していました。

販売の特徴 男性は、ヤフーオークションの出品画面に、「廉価版商品のお問い合せ」のリンクを貼り、リンク先には問い合わせフォームを設置。フォームにメールアドレスを入力して送信ボタンを押すと、自動返信で男性が運営するホームページのURLが送信され、ホームページからも海賊版ソフトを購入できるようにしていた。
販売価格 ソフトウェア1本につき、1,000円~3,000円で販売していた。
売上・期間 警察の調べによると、男性は平成17年5月ごろから海賊版販売を始め、売り上げは約700万円に上ると見られており、多い時には1日で20~30件の注文があったことを供述している。
端緒 会員会社からACCSへ相談があり、発覚した。
家宅捜索 逮捕同日に行われた捜索は、男性の自宅ほか、貸倉庫でも行われた。貸倉庫は、男性の自宅から車で15分ほどの場所に男性が借りていたもので、8畳ほどの広さがあり、海賊版ソフトの「工場」として使われていた。
捜索では、パソコン数台、デュプリケーターや、海賊版と見られるCD-RやDVD-R約200枚などが押収されている。
動機 警察の調べによると、男性は生活費を稼ぐために海賊版を販売していたことを供述している。
ACCSへの情報提供・削除要請 ACCSには、平成18年2月から、「BB@SOFT」については115件、「Software SC」については100件の情報が寄せられていた。
平成18年8月2日に、ACCSから男性が運営していたホームページ「BB@SOFT」に向けて、著作権侵害を止めるようメールで警告を行った。
警告後「BB@SOFT」のページはすぐにメンテナンス中の表示となり、販売画面にアクセスできない状態となったが、平成18年8月8日には、新たに「Software SC」の名称でホームページを開設していることが確認され、同時にヤフーオークションへも出品を開始していた。
特記事項 警察の調べによると、男性は、海賊版販売のために、6~7個の架空口座を使用していた。
処分結果 懲役1年、執行猶予3年、罰金30万円/東京地裁(平成18年12月21日)
鑑定及び告訴会社 (株)ジャストシステム

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