平成24年度上半期の著作権侵害対策支援の状況について
平成24年12月20日
一般社団法人 コンピュータソフトウェア著作権協会 (ACCS)
一般社団法人コンピュータソフトウェア著作権協会は、平成24年度上半期の著作権侵害対策支援活動の状況について取りまとめました
Ⅰ.平成24年度上半期の著作権侵害対策支援の概況
平成24年度上半期のACCSが支援・協力を行った著作権侵害事件についての概況は以下の通り。 ①刑事事件への支援について、刑事摘発が行われた件数が、捜査機関の体勢強化によって大幅に増加した昨年とほぼ同数の高い水準であった。(平成24年度上半期:22件、平成23年度:23件) ②著作権侵害を受けたコンテンツのジャンルは多岐にわたっており、態様としてはファイル共有ソフトの悪用による無許諾アップロードや、インターネットオークションの悪用による海賊版販売が多数を占めた。 ③組織内におけるソフトウェアの不正コピーに関して、7月1日より「組織内不正コピー防止キャンペーン」を開始した。なお、侵害情報提供数は46件。ACCS会員企業からの報告によると、平成10年度以来の和解金総額の累計は約100億6千万円となった。 ④改正不正競争防止法に基づくマジコン販売への摘発が行われた。
Ⅱ.資料
1.刑事事件支援活動 (1)総件数 平成24年度上半期に捜査協力して刑事摘発が行われた事案は22件(広報対象分のみ)となった。侵害形態の内訳は以下のとおり。
侵害形態 | 件数(前年上半期) | ジャンル |
---|---|---|
ファイル共有ソフト「Share」 | 7件(10件) | ゲームソフト、アニメーション、出版(コミック等) |
ファイル共有ソフト「Cabos」 | 1件(0件) | 出版(コミック等) |
ストレージサーバー悪用 | 0件(2件) | |
海賊版販売(精巧な海賊版含む) | 11件(6件) | ビジネスソフト、アニメーション、出版(コミック等)、映像作品、教材、ナビソフト |
動画投稿サイト | 0件(2件) | |
違法更新代行(複製権等の侵害) | 1件(1件) | ナビソフト |
その他(マジコン販売) | 2件(2件※) | その他 |
合計 | 22件(23件) |
※Webへのアップロード事案および海賊版の業務使用
(2)コンテンツのジャンル ジャンル(業界)、コンテンツ別の内訳は以下のとおりである(1事件での重複を含む)。
ジャンル | コンテンツ | 件数(前年上半期) | 態様 |
---|---|---|---|
ビジネスソフト | ビジネスソフト | 4件(3件) | 海賊版販売 |
エンターテインメント | ゲームソフト | 5件(3件) | ファイル共有ソフト「Share」、海賊版販売 |
アニメーション | 4件(8件) | ファイル共有ソフト「Share」、海賊版販売 | |
出版(コミック等) | 5件(5件) | ファイル共有ソフト「Share」「Cabos」、海賊版販売 | |
映像作品 | 3件(2件) | 海賊版販売 | |
教材 | 1件(0件) | 海賊版販売 | |
ナビゲーションソフト | ナビゲーションソフト | 2件(5件) | 海賊版販売、違法更新代行 |
合計 | 24件(26件) |
2.組織内におけるソフトウェアの不正コピー防止 (1)「組織内不正コピー防止キャンペーン」 企業や団体等の組織内におけるコンピュータソフトウェアの不正コピーを防止するため、「組織内不正コピー防止キャンペーン」を7月1日より開始した。 これまでに、ソフトウェア管理者養成講座を7月に大阪、10月に東京で開催したほか、Web広告出稿やソフトウェア管理についての講師派遣を実施した。 なお、下半期にソフトウェア管理の徹底を要請する文書を、民間企業の経営者とソフトウェア管理担当者宛に送付する予定である。 ※「組織内不正コピー防止キャンペーン」の実施について(6月27日) ※ソフトウェア管理のすすめ (2)ACCSでは不正コピーに関する情報受付窓口を設置し情報の受付を行っており、平成24年度上半期の組織内におけるソフトウェアの不正コピーに関する情報提供数は46件であった。また、ACCS会員企業からの報告によると情報提供をもとに会員が和解を行った件数は30件、平成10年度以来の和解金総額の累計は約100億6千万円となった。 ※不正コピー発覚の機械メーカーとACCS会員が約4,100万円で和解(4月16日) ※不正コピー発覚の国立大学法人において調査漏れの不正コピーが発覚し2倍額の損害賠償で和解(5月25日) ※体験版の不正使用により700万円で和解(7月18日) ※不正コピー情報受付窓口
3.その他
平成23年12月に施行された改正不正競争防止法に基づいて、マジコンの販売業者に対する刑事摘発が5月と7月に行われた。
※マジコン販売事案で初適用、不正競争防止法違反容疑で男性を逮捕(5月30日)
※店舗でマジコン販売、不正競争防止法違反容疑で男性を逮捕(7月17日)
以上
本ニュースリリースに関するお問い合わせ:
(一社)コンピュータソフトウェア著作権協会(ACCS)
広報担当 太田
TEL:03-5976-5175 E-mail:accsnews@accsjp.or.jp
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