全視情協通常総会に参加
平成20年7月1日更新
平成20年6月19日、特定非営利活動法人全国視覚障害者情報提供施設協会(全視情協)平成20年度通常総会にACCS久保田専務理事が出席しました。全視情協は、日本点字図書館の「点字図書情報ネットワーク」システムを利用し、視覚障がい者のために点字データ、目録、コンテンツの管理・運用を行う組織で、久保田専務理事は、平成18年よりこの理事を務めています。
総会では、平成20年4月1日付で(社)日本文藝家協会(以下、文藝家協会)との間で締結された「全国視覚障害者情報提供施設協会加盟施設・団体における音訳資料等制作の一括許諾に関する覚書」について、久保田専務理事が説明を行いました。この覚書により、全視情協に所属する施設・団体等は、文藝家協会に著作権の管理委託をしている作家の作品を音訳資料や拡大写本などに利用する場合、事前の許諾を必要とせずに利用ができるようになりました。さらに、許諾手続きは個別に行うことなく、全視情協と文藝家協会で取りまとめて行う「一括許諾システム」になりました。
全視情協を含む視覚障がい者団体はこれまで、著作権法の権利制限規定の改正を求める活動を行っており、平成18年12月の国会において、点字図書館等の視覚障がい者向けサービスにおける公衆送信に関して、許諾なく行うことができるよう著作権法37条3項の改正に尽力し、その成果を得ています。
しかし、ユーザーの利便性を高めるためには、必ずしも著作権法の改正は必要でなく、ライセンス契約でも十分に解決できるということを、全視情協は今回の覚書締結によって認識しました。
久保田専務理事は、このほか、全視情協が厚生労働省から受託されて設置している「視覚障害者に対する新たな情報提供システムに関する研究」の委員を務め、視覚障がい者用のICT機器やソフトウェアについて、情報収集などを行っています。
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