台湾の玩具著作権侵害案件で有罪判決 ~日本企業の玩具模倣品業者に懲役刑~
2006年12月25日 更新
報道関係各位
コンテンツ海外流通促進機構(CODA)
CJマーク委員会委員長 後藤 健郎
コンテンツ海外流通促進機構(CODA)は、このほど、玩具「B伝説! バトルビーダマン」の模倣品を販売店に納入していた容疑で逮捕された台湾の業者に対して、高雄地方法院から、著作権侵害罪により懲役3ヶ月(執行猶予2年)の判決が言い渡されたことを確認しました。
CODAは、本事件の端緒より調査に着手し侵害事実を特定し台湾知的財産警察に事件検挙を要請していたものであり、今回の判決は大きな成果であると考えています。
一般的に玩具模倣品が著作権侵害により摘発されることは極めて稀で、本事件はそのような状況の中で台湾知的財産警察の多大な協力により、立件されました。
今年4月、台北市と高雄市において、同地域で著作権侵害行為の取締りを所管する知的財産警察が3店舗を摘発し、玩具「B伝説! バトルビーダマン」の模倣品・計182個を押収しました。このうち高雄市の摘発案件について、著作権者である株式会社ディーライツの協力を得て当局が捜査を進めた結果、納入業者が、著作権等についての正規授権を偽造し、販売店に対して模倣品を納入していたことが判明しました。これを受け、検察当局は8月に納入業者の責任者を著作権侵害の容疑で起訴し、高雄地方法院は10月14日、この納入業者の代表者男性に対し、懲役3ヶ月(執行猶予2年)の判決を言い渡しました。
CODAでは、2005年1月からCJマーク(コンテンツ海外流通マーク)事業に基づく共同エンフォースメント(権利行使)活動を台湾・香港・中国で展開しており、台湾においては今年11月までに、計467件の摘発が実施され、日本の映画・アニメ・音楽・ゲーム・テレビドラマなどの海賊版DVD・CDなど約23万枚を押収、計550名を逮捕する成果を上げています。
CODAでは今後も、CJマーク事業における海賊版対策のほか、海外の著作権関連法制度の研究や広報・啓発活動などを通じ、アジア地域を中心とする海外での日本コンテンツ流通基盤の整備に努めていきます。
ご参考
台湾等で出回っている無許諾製造品
画像はコチラをご覧ください。
CJマーク事業とは
昨年3月にCODA内に発足した「CJマーク委員会」が主体となり、会員各社のコンテンツを侵害する海賊版に対し共同で権利行使を実施。CJマーク委員会会員は、31社・7団体(2006年12月19日現在)。なお、コンテンツ海外流通マーク(CJマーク)事業とは日本コンテンツに付するマーク。
台湾・香港・中国全体で今年11月までに、現地取締当局によって、計2,544件の摘発が実施され、日本の映画・アニメ・音楽・ゲーム・テレビドラマなどの海賊版DVD・CDなど計345万枚を押収、計960名を逮捕する成果を上げた。
詳細はコチラをご覧ください。
このうち香港では、現地で著作権侵害等の取締りを行う香港税関および米国の映画権利者団体(MPA、Motion Picture Association:映画協会)の協力の下、今年11月末時点で日本コンテンツに係わる著作権法被疑事件89件が起訴され、うち86件で有罪判決が下された。さらに有罪となった86件のうち、60件に対しては禁固刑(最高刑:禁固33ヶ月)が言い渡され、日本コンテンツの権利侵害に対する大きな抑止効果があるものと考えている。
コンテンツ海外流通促進機構(CODA)
音楽、映像、アニメ、書籍、ゲーム等のコンテンツ製作者、業界団体及び著作権関係団体を構成員とする民間の組織。随時参加が可能(入会金・会員費は無し)。
- 設立:2002年8月2日
- 代表幹事:角川歴彦((社)日本映像ソフト協会会長)
- 会員数:20団体・22社(2006年12月25日現在)
お問い合わせ先
本リリースについて(26日まで)
CODA CJマーク委員会
広報担当(コンピュータソフトウェア著作権協会)
坂田 俊介(TEL:03-5976-5175)
CODAについて/本リリース内容について(27日・28日)
CODA CJマーク委員会
事務局(ジェトロ知的財産課)
重岡 純、佐伯 亜紀子、竹内 直生(TEL:03-3582-5198)
以上
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