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第3回 ソフトウェア管理の導入(1) 経営者への提言
これまでソフトウェアの不正コピーの概念とリスクについて説明いたしました。今回からはソフトウェア管理を導入し、適切に運用するためのポイントについて説明いたします。
- ソフトウェア管理導入の提言
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組織においてソフトウェア管理を行うためには、経営者の方が自らソフトウェア管理の重要性を理解したうえで、トップダウンで管理を指示していただくことが必要です。
もし、経営者の意識がまだ十分でない場合には、あなたが経営者に対し、ソフトウェア管理の実施を提言することから始めなければなりません。
- ソフトウェア管理のメリット・不正コピーのリスクの説明
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その場合、経営者に説明する内容としては不正コピー使用のリスク、およびソフトウェア管理のメリットが挙げられます。 不正コピー使用のリスクについては第2回の記事のとおりですが、ソフトウェア管理のメリットとしては次の3点が挙げられます。
- 従業員による不正コピーの防止
法令遵守によるコンプライアンス経営の実現が図れます。 - ソフトウェアの購入費用の削減
ソフトウェア管理を実施することで、必要なソフトウェアと不要なソフトウェアの区別ができ、不要なソフトウェアの購入が抑制できます。 また、必要なソフトウェアについては適切なライセンスプログラムを活用することで、購入費用を抑制できます。 - コンピュータシステムの安定
ソフトウェア管理を実施し、ソフトウェアの使用状況を把握できていれば、社内システムを不安定にするソフトウェアの原因究明が容易になります。 また、セキュリティ対策のためのアップデート等が容易に行えます。
以上のメリットとリスクを踏まえ、ソフトウェア管理の負担よりソフトウェア管理の効果が勝ることを説明してください。
- 従業員による不正コピーの防止
- ソフトウェア使用状況の把握と報告
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加えて、組織内のソフトウェア使用状況を把握し、問題点も指摘できればより説得的になるでしょう。 上司の了解を得た上で、社内のソフトウェアのインストール数とライセンスの保有数を調査し、各ソフトウェアについて両者の数を比較を行います。 全社調査が難しければ自分の部署のみの調査でもよいでしょう。 ライセンス数を超えたインストールがあれば、それは不正コピーの状態にあります。
(2010年3月15日公開)