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著作権侵害事件

オンラインストレージサービスを悪用してソフトを販売

平成20年9月3日

福岡県警生活経済課と筑紫野署は平成20年9月3日、ヤフーオークションやオンラインストレージサービスを悪用し、権利者に無断で複製したコンピュータソフトを販売していた栃木県小山市の無職男性(52歳)を、著作権法違反の疑いで逮捕しました。

男性は、平成20年4月、前後3回に渡り、アドビ システムズ インコーポレーティッドが著作権を有する「Adobe Illustrator 10」など計2種類のソフトウェアをオンラインストレージサーバに複製・蔵置し、ヤフーオークションを通じて募った顧客に対して蔵置したファイルのURLを知らせてダウンロードさせる方法で販売を行っていました。

販売の特徴 男性は、ヤフーオークションの出品画面に、「引渡はDL渡し」などと明記した上で顧客を募り、落札者の入金を確認すると、オンラインストレージサービスを利用してソフトウェアを複製・蔵置。落札者には、ファイルのURLをメールで送信し、ソフトをダウンロードさせていた。
男性は、オークションの出品画面に「これらのソフトは著作権違反を推奨するものではありません。個人で利用する目的以外では使用なさらないでください。」という注意を書くなど、商品が海賊版であることを示して販売を行っていた。
端緒 筑紫野署の署員がサイバーパトロールで男性の出品を確認し、ACCSを通じて権利者に連絡した。
家宅捜索 逮捕に先立ち5月22日に行われた男性宅の家宅捜索では、パソコン3台、外付けHDD5台などが押収された。
動機 警察の調べによると、男性は生活費を稼ぐため海賊版を販売していたことを供述している。
ACCSへの情報提供 ACCSには、平成20年4月から5月にかけ、5件の情報が一般の方より寄せられていた。
特記事項 警察の調べによると、男性は海賊版を作成するための「マスター」ソフトに、ファイル共有ソフト「Cabos」や「BitTorrent」を通じて入手したソフトを利用していたことを供述している。
被疑者の海賊版販売行為の事実を確認するため、福岡県警では「買い受け捜査」を行った。
処分結果 懲役1年6月(執行猶予3年)・罰金20万円/福岡地裁(平成21年1月6日)
鑑定及び告訴会社 アドビ システムズ インコーポレーティッド(アドビシステムズ(株))

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