ACCSとBSA、著作権侵害摘発の大阪府警と福井県警に感謝状を贈呈
(社)コンピュータソフトウェア著作権協会(ACCS)とビジネス ソフトウェア アライアンス(BSA)は、「そふとはうす」の名称で不特定多数に電子メールを送りつけ、パソコン用ビジネスソフトの海賊版を販売していた男性らによる著作権侵害の刑事摘発について、摘発を行った大阪府警察本部と福井県警察本部を訪問して感謝状の贈呈を行いました。これは、海賊版の販売に際し個人情報の不正入手や迷惑メールの大量送付を行うなど、悪質性が顕著であった同事件の解決をACCSとBSAが高く評価したものです。両団体が捜査機関に対する感謝状を共同で贈呈するのは初めてのことです。
この事件は、「ソフト総合商社『そふとはうす』」を名乗った迷惑メールを送って客を募集、これを受け取った顧客に海賊版を販売し、著作権侵害行為を行っていた男性A、Bの2人を、平成17年4月26日、大阪府警と福井県警の合同捜査本部が逮捕したものです。
ACCSには、平成15年の初頭から、「そふとはうす」の海賊版販売行為に関する約6,000件の情報が一般の方から寄せられており、その後、独自に証拠品の入手など事件解決のための捜査活動に積極的な協力を行っておりました。また、BSA では、この事件の重要性に鑑み、ACCS と共同して感謝状を贈呈することとしたものです。
平成17年10月19日には、ACCS 理事長の辻本憲三とBSAアジア海賊版対策ディレクターのTarun Sawney (タルーン・スウェニー)の2 人が大阪府警を訪問し、伊藤智・生活安全部長に感謝状を贈呈いたしました。また、12月16日には、ACCS 副理事長の浮川和宣とBSA アジア 副事務局長兼日本事務局長の今泉寛の2人が福井県警を訪問し、廣瀬弘行・生活安全部長に感謝状を贈呈いたしました
大阪府警での感謝状の進呈に際しACCS理事長の辻本憲三は、「警察による著作権侵害事犯の摘発に対して、これからも積極的に連携し協力していく」と述べました。また、BSAアジア海賊版対策ディレクターのタルーン・スウェニーは、「日本の捜査機関、とりわけ今回の著作権侵害事犯の摘発を高く評価するとともに、大変感謝している。今後もACCSと協力、連携し、警察の活動を支援していきたい」と述べました。
一方、感謝状を受け取った大阪府警察本部生活安全部長の伊藤智警視長は、「今後も世界的視野に立って、著作権侵害事犯の取り締まりを一層強化していく」と述べました。
〈大阪府警〉
感謝状を贈呈する辻本理事長(写真右)
と伊藤智警視長(同左)
〈福井県警〉
BSAアジア副事務局長兼日本事務局長 今泉寛
廣瀬弘行警視
生活安全部生活環境課長 朝野信三警視
ACCS副理事長 浮川和宣(写真右から)
また、福井県警での感謝状の進呈に際してACCS副理事長の浮川和宣は、「ソフトウェアはデジタル社会に必須のものであり、海賊版は社会全体に悪影響を及ぼす。侵害摘発は業界としても大変心強い」と述べました。また、BSAアジア副事務局長兼日本事務局長の今泉寛は、「正規ユーザーの利便性のためにも侵害行為は許されない。今回、悪質巧妙な事件が摘発されたことはアジアレベルで見ても特筆すべきもので、大変感謝している」と述べました。
これに対して、感謝状を受け取った福井県警察本部生活安全部長の廣瀬弘行警視は、「民間団体からの協力などを得ながら、今後も積極的に著作権侵害事犯について対応していきたい」と述べました。
ACCS とBSA は、安全で信頼できるデジタル社会の実現を推進するため、今後も引き続き著作権侵害対策を積極的に行ってまいります。
「そふとはうす」事件の悪質性を示す多くの事実
- 平成17年4月26日、男性A、Bは著作権法違反に加え、迷惑メールを送信する際、身元を隠すために、他人の個人情報を使いプロバイダー契約をしていたことについて、「私電磁的記録不正作出及び供用」の罪でも逮捕。
- 平成17年5月24日、男性A、Bは、ケーブルテレビのスクランブル解除機能を有する違法チューナーを販売したとして、「電気用品安全法」違反で両府県警に再逮捕される。男性らは、ここでも「ソフト総合商社『そふとはうす』」を名乗った迷惑メールを配信し、全国から違法チューナーの注文を受けていた。
- 平成17年6月14日、勤務していた会社から個人情報を盗んだとして、窃盗の疑いで男性Cが逮捕。男性Cは、勤務していたケーブルテレビネット会社が保有していた顧客一人のクレジットカード番号などを含む個人情報を複写し、盗み出しており、この情報を、男性A、Bに販売。男性A、Bは、その情報を利用して、迷惑メールを送信するためのプロバイダー契約を締結。
- 平成17年7月11日、男性A、Bが販売していた違法チューナーを卸していたとして、男性Dを「電気用品安全法」違反で逮捕。
- 一連の事件で、男性A、Bについては、現在公判中。男性Cについては9月20日に大阪地裁において懲役1年4月(執行猶予3年)、男性Dについては9月30日、大阪地裁において、懲役1年(執行猶予3年)、罰金100万円の判決。
- 男性Aは、平成11年にも、ACCS会員会社の海賊版ソフトを自作ホームページで販売し、著作権法違反で逮捕されており、懲役2年6月の実刑判決を受けていた。
ACCSについて
社団法人コンピュータソフトウェア著作権協会(ACCS)は、コンピュータソフトウェアをはじめとするデジタル著作物の著作権者の権利を保護するとともに、著作権の普及活動を行い、コンピュータ社会における文化の発展に寄与することを目的として1985年に設立された文部科学省・文化庁許可の社団法人です。平成17年12月20日現在、310社の日本国内外のソフトウェアメーカーやコンテンツメーカーなどが会員となり、構成されています。また、著作権及び情報モラルの普及のため、セミナー・出版等の広告活動の他、教育機関、企業等での講習会等に講師派遣を行っています。
BSAについて
ビジネス ソフトウェア アライアンス(BSA)は、世界65カ所以上の国や地域でビジネスソフトウェア業界の継続的な成長と、安全で信頼できるデジタル社会の実現を目指して、政策提言・教育啓発・権利保護支援などの活動を展開している非営利団体です。BSAは急成長を遂げるビジネスソフトウェア業界をリードする企業で構成されています。1988年の米国での設立以来、常に政府や国際市場に先駆け、世界のビジネスソフトウェア業界とそのハードウェア・パートナーの声を代表する組織として活動をつづけています。詳しくは、BSA日本ウェブサイトwww.bsa.or.jpまたは、BSA米国本部ウェブサイトwww.bsa.org(英語)をご覧ください。
以上
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