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著作権侵害事件

「得意先」にメールで宣伝、海賊版販売の男性を逮捕

平成19年11月9日

岩手県警生活環境課と一関署は平成19年11月8日、メールとWebサイトを利用して集客を行い、権利者に無断で複製したコンピュータソフトを販売していた群馬県桐生市の無職男性(46歳)を著作権法違反の疑いで逮捕し、9日、盛岡地検一関支部に送致しました。

男性は、平成19年6月ごろから8月下旬ごろの前後3回にわたり、(株)ゼンリンが著作権を有する「ゼンリン電子地図Zi version9 DVD東日本版」を無断で複製したDVD+R3枚を秋田市の男性に対して販売したほか、(株)ジャストシステムが著作権を有する「楽らくはがき2006年賀状とく得パックバージョンアップ版」、(株)ヴァル研究所が著作権を有する「駅すぱあと(Windows)2007年7・8月」をそれぞれ複製したCD-R4枚を岩手県の男性に対し販売していました。

販売の特徴 男性は、かつてヤフーオークションを通じて海賊版を販売していたが、ヤフーIDが停止されたため、それまでやり取りのあった顧客に対し、メールを送信する方法で新たに海賊版販売を始めた。メールにはビジネスソフトのリストと共に、自らが運営するWebサイト「sex-bomb.jp」のURLも紹介し、約30タイトルのリストを掲載していた。
男性は、正規品を購入し、ハードディスクにイメージファイル形式で複製。イメージファイルをCD-RやDVD-Rに1部「バックアップ」と称して複製した上で、マスターの正規品はオークションに「中古品」として出品していた。注文が入ると、ハードディスク内のイメージファイルや「バックアップ」のディスクを複製し、海賊版を作成していた。
販売価格 正規品価格の1/3から1/4で販売していた。
売上・期間 警察は、平成18年1月以降、男性の銀行口座に2,000件を超える入金を確認しており、男性は「月に20~30万円稼いでいた。」と供述している。
端緒 平成19年7月5日に岩手県警などがソフトウェアの海賊版販売による著作権法違反容疑で逮捕した男性が、今回の男性から海賊版を購入したことを供述したことから、捜査が進められていた。
家宅捜索 逮捕同日に行われた男性宅の家宅捜索では、パソコン3台、外付けCD・DVDドライブ4台、ハードディスク2台、プリンタ1台、発送済み伝票の控えなどが押収された。その他、数百枚の空のCD-RとDVD-Rや緩衝材、宅配便発送用シールや封筒が発見されている。
供述 警察の調べによると、男性は生活費を稼ぐために海賊版を販売していたことを供述している。
処分結果 懲役1年6月、執行猶予4年、罰金50万円、没収DVD-R 1枚、DVD+R DL 2枚/盛岡地裁一関支部(平成20年1月28日)
鑑定及び告訴 (株)ゼンリン、(株)ジャストシステム、(株)ヴァル研究所

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