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著作権侵害事件

アニメDVDの海賊版を販売していた男性を逮捕

平成18年6月21日

警視庁生活経済課と武蔵野署、池上署は、平成18年6月19日、自らが運営するホームページを通じて、権利者に無断で複製したアニメDVDを販売し、また、ハードディスクに複製したアニメを販売目的で所持していた住所不定の飲食店従業員男性(34歳)を、著作権法違反の疑いで逮捕し、21日に東京地方検察庁八王子支部に送致しました。

事件概要

男性は、平成17年12月23日ごろから平成18年3月30日ごろまでの間に、自らが運営するホームページで、権利者に無断で複製したアニメ「機動戦士ガンダム(逆襲のシャア)」ほか2作品のDVD-R15枚を、埼玉県の男性ほか1人に、合計9,500円で郵送し、販売していました。
また、同署では、今年5月18日に東京都武蔵村山市にある男性の実家ほか1カ所の家宅捜索を行い、権利者に無断で複製したアニメ「機動戦士Zガンダム」ほか86作品のデータが記録されたハードディスク計7台などを押収、男性がこれらのアニメ作品についても販売する予定であったと供述したことなどから、販売目的所持についても、立件しています。

摘発までの経緯

男性は、平成17年9月ごろから、ヤフーオークションにアニメの海賊版DVDを出品しており、会員から相談を受けたACCSでは、独自に調査を行っていました。

男性は、ヤフーオークションを通じて商品を購入した顧客に対し、「会員専用窓口」として自らが運営するホームページ「DVD CLUB」を紹介し、ここでも海賊版DVDを販売していました。ACCSでは、平成18年3月3日、男性に対し、海賊版販売をやめるようメールで警告したところ、男性はすぐにホームページを閉鎖しました。しかし同月中には、新たなホームページ「FUN」を開設して顧客にメールで連絡し、海賊版販売を続けていました。

今回侵害されたアニメ作品の著作権者の一社である(株)サンライズは、悪質性の高い男性の対応などから刑事告訴の意思を固め、ACCSを通じて警視庁に連絡し、武蔵野署、池上署による捜査が始まりました。さらに家宅捜索の結果を受け、男性が販売目的で所持していた多数のアニメ作品のうち、シンエイ動画(株)、東映アニメーション(株)も告訴をしたものです。

動機 警察の調べによると男性は、生活費を稼ぐため、海賊版販売を行っていたことを供述している。
売上・期間 売上平成17年9月ごろから平成18年3月ごろまでの約半年間で、約300人に海賊版を販売し、400万円ほどの売り上げがあった。
特記事項 男性は、ヤフーオークションの出品画面の中で「入札をお考えの方は入札前に必ずメール下さい。」と明示し、メールをした購入客に対して、「DVD-Rにバックアップした商品」であると返信していた。 また、男性は、入金口座を教えるメールに商品であるDVD-Rの写真を添付し、海賊版であることを納得した人のみ入金するよう確認を行っていた。
オークションで落札すると、手数料がかかることを理由に、別途メールで購入を申し込むことを勧めていた。
男性は、海賊版を販売した痕跡が残らないように、オークション上での取り引きの評価は絶対にしないよう指示をしていた。
男性は、商品を購入した顧客に対しては、「会員専用窓口」として、「DVD CLUB」と称した自らが運営するホームページのURLと、ユーザー名、パスワードをメールで紹介していた。
「DVD CLUB」には、アニメ作品の他、洋画、邦画、お笑いなどにカテゴリー分けされた、商品のリストが掲載されていた。価格は、1作品につき500円、送料が500円~1,000円。10作品以上注文すると、500円の割引となっていた。
男性が警告後に新たに作成したホームページ「FUN」には、DVD CLUB同様、アニメ、洋画、邦画などのリストが掲載されており、価格設定も「DVD CLUB」と同様であった。
鑑定及び告訴会社 (株)サンライズ、シンエイ動画(株)、東映アニメーション(株)

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